奈良のおのぼりさん玲子の東京見物の巻(2)
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奈良のおのぼりさん玲子の東京見物の巻(1) /(2) |
次の目的地、谷中(やなか)方面へ。
夢二美術館の余韻をとどめながら、今度は、千駄木にある江戸千代紙を扱う「いせ辰」の支店にお邪魔をしました。江戸千代紙を商売にしていける東京は、さすがに懐が広いです。
和装が「いせ辰」の店によく似合う、すらりとした後ろ姿の藤原りんさんです。 |
「いせ辰」さんで、買い物中の玲子。 |
快く店内を写すことを許可して下さった千駄木の「いせ辰」さん、ありがとうございます。
「いせ辰」さんを出て、谷中をぶらぶら歩き。
谷中は、江戸や明治時代から続いている町並みを大切にしている地域です。藤原りんさんによると、二、三日かかっても廻りきれないほど、見るところがあるとか。昔情緒の町の散歩がそれだけの日数かかるということに、なにやらホッとした気分になりました。
歩いている途中にあった谷中小学校も、谷中の町に合わせて、まるで大正時代の小学校もかくやと思える雰囲気を持っていました。
谷中小学校の校門のところにある変わった時計。 |
次は、島倉千代子の「東京だよ、おっかさん」の唄に出てくる浅草へとタクシーで。
浅草は、あさがお市が明日から開かれるとか。その次はほおずき市と続くそうです。情緒がありますよね。
藤原りんさんは、ほおずき市にくるそうです。ほおずき市の日にお参りして、雷除けのお札をもらいにくるのだそうです。お札をパソコンの前においておくとフリーズしないんだって (*^^*) 私も、フリーズ除けお札が欲しいです。
そんなおしゃべりをしながら浅草にやってきました。
門の両側には、小さい仁王様が立っています。門に貼っていた張り紙に目を止めて、「いやあ残念ね、大きな提灯は修理に出してあるそうよ」と、りんさん。
「『雷門』の提灯はいつでも見るチャンスがあるけど、小さい方の提灯は今だけでしょうから、かえっていいよ」と、私。
大香炉の煙を浴びると、病気をしないんだって! |
門からすぐに仲見世で、両側にお店がずらりと並んでいます。お店も駄菓子屋などがあり、情緒も残っています。
賑やかな人波に、押されるように歩いていくと、大香炉が見えてきます。
藤原りんさんは小説家で、浅草を舞台に小説を書き上げたところなのです。「ここで、主人公が恋人と初めて逢ったところ」など、いろいろと聞かせていただきました。
最後に、りんさんの行きつけの呉服屋さんに連れていってもらいました。
2003年7月19日 溝江玲子
玲子のプロフィール
溝江玲子 山羊座で12月27日と暮れも押し詰まった大変忙しい時期に生まれました。
昭和12年、旧満州国奉天に生まれて、上海に育ち、終戦後に大連から引き揚げてきました。もう、戦争はこりごりです。
職業はと聞かれると、答えがいく通りもでてきます。一番格好よく答えると、作家かな。それから、7年前立ち上げた遊絲社(ゆうししゃ)という出版社の代表です。
趣味は読書とお絵描き、素材のページのキャラクターの原画も描いています。
へこんだときに呟く言葉は「人間 万事 塞翁が馬」。これで、幾多の試練を乗りきってきたのです。
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